シーン別で選ぶ いろいろなワンピースの選び方 ~夏物編~
初夏に近づきショップではかわいいワンピースが出てくる季節になりましたね。
今年のトレンドカラーは6色もあり、ベリーペリ、ジョリーコーラル(ブライトオレンジ)ケリーグリーン、パウダーピンク、クリームイエロー、コットンキャンディブルー(薄いブルー)と色とりどり!ところ変われば8色もあるくらい豊富なカラーで華やかです。
パーソナルカラーに当てはめると、 鮮やかではっきりとした色合いのベリーペリ、ジョリーコーラル(ブライトオレンジ)ケリーグリーンはイエローベースのスプリングに属して、
グレイッシュで優しい色合いのパウダーピンク、クリームイエロー、コットンキャンディブルー(薄いブルー)はブルーベースのサマーに属します。
色で迷うことがないようにパーソナルカラー診断ページを添付しておきますね。
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パーソナルカラー診断ページ パーソナルスタイリスト匠公式HP
それから、暑くてやる気が起きない時の洋服選びは大変です。羽織るだけのワンピースはスタイリングがラクですよね。
今回のお話しはいろいろなディティール(造形用語で部位のことを指します)の印象や影響についてお話しします。
少し形が変わると見え方も変わりTPOへの取り入れ方も変っていきます。これさえおさえておけばスタイリングにまちがいないなど、ライフスタイルに合わせてご覧ください。
きれいなワンピースとは?
前回の記事で(きれいなワンピースの選び方 PS匠公式HPブログへ)お話しをしました、ナチュラルシルエットのワンピースのことで、数々の服飾検定の中でアパレル商品知識のシルエットとして紹介されています。いわゆる「基準」や「ものさし」となるシルエットのこと。上品で女性らしい優雅なシルエットを表現したものとして位置づけられています。
このナチュラルシルエットを基準にして、ショルダーライン、ウエストライン、スカート丈の変化をお話ししていきます。
ショルダーラインについて
ナチュラルシルエットのショルダーラインはナチュラルショルダーと言い、女性らしいなだらかなラインを描き、上品で清楚や清潔感を与えます。ビジネス~デートまでいろいろなシーンに似合うデザインとされています。パリッと硬めの素材ならきちんとした印象になりビジネスやホテルでのディナーなど社交の場に。比較的に柔らかい素材ならカジュアルでも使えるなど、きれいで汎用性のあるショルダーラインです。
誇張したショルダーライン
パフスリーブやベルスリーブなどショルダーラインを誇張したシルエット。高貴さやゴージャスさ、または高い格式を感じさせます。夏の衣類としては、アンティークさを感じさせたり可愛らしくロマンティックなデザインに多く見られます。
ノースリープ フレンチスリーブ
肩が見えるノースリーブ、切り返し(縫い目)がなく肩が隠れるくらいの袖の長さをフレンチスリーブと言います。上品で清潔感があり、ビジネスシーンではオフィスカジュアルにも着用され、靴やバックの組み合わせをカジュアル変えて着まわせるオンオフ使い勝手のよいワンピースです。
肩見せのショルダーライン
オフショルダーのフリルワンピースや肩穴を開けたオープンショルダーのものが施されリゾートファッションと言われます。肩を綺麗に見せる効果があり、リラックスさや涼し気に感じさせる着こなし方になります。
ウエストラインについて
ジャストウエストと言われ、もっとも女性らしくきれいなウエストの位置とされていて体型に忠実で基本的な位置です。服飾造形ではおへその位置の高さのこと示します。そのため少し脚の長いサイズ感になり、きちんと感や清潔感、上品さを感じさせる見た目になります。ビジネス、フォーマルの場では必ずといっていいほど使われているウエストラインです。
またウエストラインはジャストウエストを基準として、上ならハイウエスト、下ならローウエストと表されます。
ハイウエスト
エンエンパイアラインとも言われ、ティーンズ~20代前半のカジュアルワンピースに主に使われるウエストラインです。ガーリーやロマンティックといった可愛らしい少女をイメージさせるデザインのワンピースに使われます。
ローウエスト
個性的でアーティスティックなイメージで一見、デザイン性があり着こなし方が難しく感じるウエストラインです。ダイナミックでインパクトがあります。ゆとりのあるサイズ感が多く、カジュアルで個性的なアイテムです。
その他切り返し(縫い目)の位置によるデザインについて
マーメイドライン(左画像)
今期のトレンドとなっているシルエットです。膝からフレアに広がるデザインは上品さや華麗な女性像を演出するものです。主にフォーマルドレスのデザインに使われていますが、画像のエプロンワンピースのようにカジュアルなアイテムなどにも使われています。
ティアードワンピース(右画像)
切り返し(縫い目)が段々になってるデザインのことで、サイズ感にゆとりを持たせたカジュアルワンピースです。きちんとした上品さとは対照的に大人の余裕さやゆったりとした時間を過ごすような優雅さを感じさせてくれます。
スカート丈について
基本的にきれいなスカート丈と言われる長さは、ナチュラルシルエットに施されているナチュラルレングス、膝が隠れるくらいの丈の長さです。近年は様々なスカート丈があり、いろいろな演出、表情を見せてくれます。スカート丈が違えばまったくといっていいほど印象やTPOの取り入れ方が変わりますのでご参考になさってください。
ナチュラルレングス
膝が隠れる丈の長さのことで、スカート丈の中では清楚感を与える丈の長さと言われます。リクルートスーツのタイトスカートや学生服のプリーツスカートなどにも使われる丈の長さであり、きちんとした印象も与えることからフォーマル、ビジネス、カジュアルなシーンでも着用可能な汎用性のあるスカート丈です。
トレンドのデニムワンピはナチュラルレングスでもかなりのカジュアルさを醸し出します。素材により表情が変わってしまうことも洋服のおもしろさです。
ミニ丈
一般的にひざ上10㎝以上のものを指します。代表的なラインは身体のラインを強調させたボディコンシャスライン。女性のエキサイティングさを強調させ身体に沿ったスリムなラインのこと。またAラインのミニ丈ワンピはティーンズや20代前半の韓国風ファッションが主流。可愛らしく活発な印象を与えてくれるトレンド丈です。
ニーライン
膝が見える丈の長さで女性らしい清潔感を演出するスカート丈です。20代前半が主流であり、フレアに広がればフェミニンさを演出し、タイト気味ならトレンドの韓国風大人女子の着こなしアイテムになっています。
マナーとして、フォーマルな場では膝が隠れるものとされていますが、夜の準礼装で着用されるカクテルドレスはニーレングス丈にデザインされたものもあります。TPOに合わせて取り入れてみてください。
ミディ丈
ふくらはぎ中央あたりの丈の長さで上品さを感じさせます。カジュアルシーン、ビジネスシーンのオンオフ可能な汎用性のある丈の長さです。ナチュラルレングスが清楚感や清潔感ならミディ丈は上品さを与えます。ただし、ふくらはぎの中央ということもあり気になる方はご注意ください。
ミモレ丈
ふくらはぎが隠れるくらいの丈感で、夏でも程よい長さが暑苦しさを感じさせず女性らしい上品さや品格を与えます。ハリのある素材のものはオフィスカジュアルとしても着用され、柔らかい素材のものはスニーカーと合わせてゆとりのある着こなし方となっています。
マキシ丈:くるぶし丈(左画像) フルレングス:足元が隠れる丈(右画像)
マキシ丈は上品、品格、優雅さを感じさせるスカート丈で、フルレングス丈はダイナミックさです。主にフォーマル以外(正礼装の丈の長さとされています)ならどちらもカジュアルシーンで着用されドレープ性があり歩くとヒラヒラなびかせる見た目から優雅さを感じさせます。リゾートファッションの代表的なスカート丈です。
いかがでしたでしょうか?
デザインやディティールによっていろいろな印象を与えてくれるむずかしさはありますが、それがファッションの醍醐味でもあり楽しさです。
この記事を通して洋服が少しでも楽しいものになり、朝のスタイリングやお出かけの準備が楽しい時間につながれば幸いに思います。
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記事の執筆者
武藤 和也:日本初の男性パーソナルスタイリスト
某アパレルショップにて個人売り上げ全国トップののちに
パーソナルスタイリストの資格を持ったプロ集団、ファッションレスキューに所属
総数2500人を超えるスタイリングを行い新宿高島屋常駐や数々の映像企画のスタイリング経験を持つ
現在は現場にも立ちながら、大学、専門学校の教壇に立ち、スタイリストの育成も行っている
20代~50代の今の時世や流行をふまえた、その世代その人となりの品格を活かすスタイリングを提案する